富士山信仰の中心地として知られる「河口浅間神社」。
その歴史は古く、富士山の大噴火を鎮めるために建立された歴史ある神社です。
樹齢1200年の七本杉や、絶景が楽しめる「天空の鳥居」など、多くの見どころが境内に広がり、訪れる人々を魅了します。
この記事では、河口浅間神社の見どころやアクセス方法、周辺の観光情報まで詳しく紹介します。
富士山の恩恵を感じられる旅に出かけましょう!
河口浅間神社とは?
864年、富士山の大噴火を鎮めるため、翌年に富士山の神様である浅間大神(木花開耶姫命)を祀り、建立された神社です。
2013年には「富士山ー信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一つとして、世界文化遺産にも登録されています。
四季を通して、現在も富士山と密接に結びついた行事を行っているのも魅力の一つ。
稚児の舞という伝統的な舞が披露される「太々御神楽祭」などの伝統的なお祭りから、農作物の豊凶や今年の運勢をかゆで占う「筒粥祭」など、ユニークで趣深いお祭りがあるのが特徴。
また、境内にそびえる樹齢1200年の七本杉は、歴史と神秘を感じさせる神社の象徴です。
自然と信仰が融合したこの場所で、古代から現代に至るまでの日本文化の息吹を感じてみてはいかがでしょうか。
河口浅間神社の見どころは?
七本杉

いずれも樹齢1200年の七本杉は、見どころの一つです。
反時計周りで1〜7まで数字と名前が付けられており、いずれも樹高は約40m。
どの杉も幹がまっすぐ伸びており、枝分かれしているものがないのが特徴です。
1号杉は、拝殿の目の前に立つ御璽杉(別名、母衣懸杉)。
かつて例大祭(孫見祭)の際に、赤ちゃんが初めてお宮参りで着る「産着」を懸けた聖樹とされています。
2号杉の産謝杉(別名、産屋杉)は、出産・分娩を守ってくれる御神木です。
安産祈願や子宝祈願を願う人々に人気のスポットとなっています。
3号杉は、齢鶴杉(別名、齢棒杉)で、2号杉と4号杉に挟まれた場所に位置しています。
長寿で、縁起がよいことを祝う際の言葉として使われる「鶴は千年」という言葉が込められています。
4号杉は、神綿杉(別名、献虫巣杉)
大樹に棲んでいた山蚕が巣づくりした繭で糸を紡ぎ、朝廷に献上したという伝説から命名されました。
5号杉・6号杉は、二柱杉・両柱杉(別名、男女杉)。
5号杉は樹高47.5mと、七本杉のなかでは最も高いのが特徴で、6号杉と根を一つに1200年も寄り添ってきたことから、縁結び・良縁の神木とされています。
7号杉は、天壌杉(別名、御柱杉)と呼ばれ、文字どおり天地を繋ぐ御神木として、最大級の崇敬を集めてきた聖樹です。
参道の杉

大鳥居をくぐった参詣者を迎えるのは、多くが樹齢800年で、鎌倉時代から時を超えてそびえ立っている荘厳とした参道の杉並木。
神秘的な存在感を放っており、その雄大さと静けさは訪れる人々を自然と神聖な気持ちにさせます。
他にも、異なった理(=木目)を持つものどうしが連なって起きる奇跡的な現象の木である「連理の楓」、存在感のある「樅の木」や「栃の木」、そして季節の移ろいを感じさせる「土俵横のもみじ」など、多種多様な木々が存在します。
訪れる人々に自然の偉大さと生命の繋がりを教えてくれて、森林浴をするのにも気持ちよく、心安らぐスポットです。
大鳥居

高さ約18mの大きな鳥居で、奥に広がる杉の木々が神聖で神秘的な雰囲気を醸し出しています。
日本では、神社の鳥居をくぐる際は、軽く一礼するのが作法です。
鳥居をくぐると参道が続きますが、真ん中は神様が通る道なので、右側か左側のどちらか端を歩くと良いと言われていますよ。
より詳しい神社での作法について知りたい人はこちらからチェックしてみてくださいね!

拝殿・本殿

拝殿・本殿は、1606年に一度焼失しましたが、翌年の1607年に徳川家康に仕えていた鳥居成次により再建されました。
非常に豪華で、繊細な彫刻や建築美が特徴です。
この本殿は現在、富士河口湖町の有形文化財に指定されており、歴史と芸術の両面で重要な価値を持っています。
また、拝殿前には「美麗石」と呼ばれる石祠があり、浅間明神(木花開耶姫)を祀った古代祭祀の石の一部と伝えられています。
この石祠は古代の信仰の名残を今に伝える貴重な存在であり、訪れる人々に神社の歴史的背景を感じさせます。
天空の鳥居 – 富士山遙拝所

富士山遙拝所という名の通り、鳥居越しに雄大な富士山が見られるパワースポットです。
遙拝・修験・登拝という富士山信仰の三形態が体験できる場所を備えたいという願いから建立されました。
遙拝とは、富士山を離れた場所から仰ぎ見る信仰の形態で、江戸時代中期頃から庶民の間で広まりました。
雄大な富士山を遠くから拝むことで、その神聖さを感じることができます。
修験とは、富士山を神仏がやどる山岳修行の場として捉え、山頂をめざす信仰の形態です。
修験道の一環として富士山が重要視されてきた歴史を感じられます。
登拝とは、富士山の御神徳を拝しながら登山する信仰の形態です。
かつて多くの人々が神聖な行為として登山を行い、現在でも語り継がれています。
これらの信仰形態を通じ、時代とともに変化してきた富士山信仰文化を間近に感じることができる富士ビュースポットです。
富士山遙拝所で写真撮影する際のマナーについて
引用:https://fujisan-yohaijo.jimdofree.com/%E5%80%8B%E4%BA%BA%E7%9A%84%E3%81%AA%E6%92%AE%E5%BD%B1/
・参拝にあたり、運営協力金をお願いしています。
大人:200円
こども(6歳以上18歳未満):100円
・撮影は、撮影可能な場所でのみ行ってください。
・三脚は、指定の場所のみ使用可能です。
・桜や花・芝等を育成しているため、通路以外の柵やロープを張ってある場所には立ち入らないでください。
・ドローン(無人飛行機)による飛行・空撮は原則禁止されています。
母の白滝・父の白滝

河口浅間神社より坂をゆっくりと登ると、マイナスイオンたっぷりの母の白滝と出会えます。
「母」といわれる由縁は、河口浅間神社の御神体である木花開耶姫命の義理の母であり古くより織物の神様と言われてきた「栲幡千千姫命」を祀っているからです。
絹物を連想させる繊細で美しい流れと、心地よい綺麗な水音が織りなす情景は、訪れる人々に深い癒しと安らぎを与えます。
また、母の白滝から少し登ると父の白滝があります。

水量が豊富な時に訪れることができれば、滝にかかる虹を写真に収めることができますよ。
春や夏には新緑が清々しく、秋は鮮やかな紅葉、冬は氷の芸術が楽しめるスポットです。
御朱印・御朱印帳・おみくじ・お守り
御朱印は初穂料300円で、夏は花火、秋は紅葉などの季節ごとに変わるスタンプも楽しみの一つです!

御朱印帳には、毎年7月28日に行われる「太々御神楽祭」のメインイベントである「稚児の舞」の姿が見られます。
少女7-8人で行われる「稚児の舞」は、1100年以上前から続いており、非常に歴史があります。
山梨県の無形民俗文化財に指定され、2017年には国の重要無形文化財に指定されているんですよ。

おみくじは、一般的な神社にある昔ながらのスタイルです。
1回100円で、小さな箱から巻物のような紙を1枚選びます。
恋愛・健康・仕事・旅行など、具体的な助言や予測も含まれているので、現在の悩み事やお願いを心に思い浮かべながら引くのが良いですよ。

お守りは、良縁のお守りや、事故を防いでくれる交通安全守りなど、様々な種類があります。
初穂料は500円〜1,000円ほどと手頃な価格で、旅の記念や特別な人への贈り物としても人気です。
キティちゃんなどのキャラクターものの可愛いものもありますよ。ぜひ、お気に入りのお守りを見つけてみてください!

河口浅間神社へのアクセス方法
住所 | 〒401-0304 山梨県南都留郡富士河口湖町河口1 |
電話 | 0555767186 |
電車の場合
富士急行線「河口湖駅」から甲府行き・大石プチペンション村行きバスに乗り、約10分。
バス停「河口局前」で下車後、徒歩5分です。
富士急行線のアクセスなど、東京都内からの電車でのアクセス方法についてより詳しく知りたい人はこちらから!

車の場合
東京方面より、中央自動車道「河口湖IC」より約15分です。
無料駐車場は周辺に3か所で、約50台駐車可能です。
周辺の観光・宿泊スポット
桜や紅葉、周辺の交通状況を確認する時に便利なライブカメラ映像はこちらから!

まとめ
河口浅間神社は、富士山信仰の歴史を体感できるだけでなく、自然と文化が調和した癒しの空間です。
見どころを巡り、心も体もリフレッシュしてくださいね。
訪れる際には、アクセス方法や周辺観光情報を事前にチェックして、充実した旅を楽しんでください!
